なぜ、フィンランドの人材育成がいいのか?

フィンランドはOECD(経済開発協力機構)の実施する学習到達度調査(PISA)において、トップクラスの成績をおさめて以来、その教育手法に注目が集まっています。
しかも、義務教育期間の授業時間は日本より短いのにどうして 成果があがったのでしょうか?

【フィンランド教育の2つのポイント】 

①学力の高さは、その読解教育に特徴付けられています。
対話の中で問題の解法や解答を見出し、見出された解答を評価解釈しながら自分の意思を形成していく過程を指導します。

②自分の意思を相手に伝えるプロセスで、主体は「相手」となり、相手に伝わったかどうか、といった視点で自分の論理が検証される教育を小学校から受けており、大学を卒業して就職する 段階では、現在の日本より高度な思考力と問題解決力を有しています。

【出典】*文部科学省公式ホームページより引用 http://www.mext.go.jp/a_menu/kokusai/oecd/04090301.htm

「フィンランディア(Finlandia) 作品26」は、フィンランドの作曲家ジャン・シベリウスによって作曲された交響詩です。
シベリウスの作品の中でもっとも知名度が高い作品で1899年に作曲され、1900年に改訂されました。
「フィンランディア賛歌」は1941年に詩人のヴェイッコ・アンテロ・コスケンニエミによって歌詞がつけられ、シベリウス本人が合唱用に編曲。無伴奏の合唱で歌われるものは、原曲と調性が異なります。当時、ヨシフ・スターリンが支配するソビエト連邦の露骨な侵略(冬戦争・継続戦争)により、国家存続の危機にあったフィンランドの人々を奮い立たせるものであり、フィンランドでは現在も国歌(「我等の地」)に次ぐ第二の愛国歌として広く歌われています。

 

フィンランド共和国の教育の目的は「良き納税者を育てる」

1991年ソビエト連邦が崩壊。隣国のフィンランド共和国はソ連への輸出に頼ってきました。
フィンランド経済は急速に悪化し、1994年の失業率は18%を超えました。
そこで国家の危機を救ったのが元中学校教師のオッリペッカ・ヘイノネン氏(当時29歳)です。
1994年に教育大臣に就任後、大胆な教育改革を実施。2000年のOECD「学習到達度調査(読解力)」で世界一に。
携帯電話のノキアを筆頭にIT産業が躍進し、2001年から4年連続で「国際競争力」で世界一を達成。教育効果が国家経済を伸ばした第一人者です。

日本の教育の目的は?   教育基本法 第1条
「教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。」

【出典先】*文部科学省公式HPより
http://www.mext.go.jp/b_menu/kihon/about/004/a004_01.htm

日本の保護者の半数が「子どもが大人になったとき自立できるか不安である」と回答。
特に、男子の保護者で不安が高い。

東京大学社会科学研究所とベネッセ教育総合研究所は、「子どもの生活と学びに関する親子調査2015」を発表しました。

 

・51.2%の保護者が「子どもが大人になったとき自立できるか不安である」に「あてはまる」(とても+まあ)と回答(小1~高3生全体)。
どの学年でも約半数の保護者が不安を感じている。

・性別でみると、男子の保護者で不安が高く(「あてはまる」男子55.4%、女子47.0%)、小5~中1生では10ポイント以上の差が開く。男子のほうが生活習慣の自立の程度が低いことや保護者の期待が高いことが影響していると考えられる。


◆保護者から「励まし・応援」を受けている子どもは、将来の目標や行動力を持っている傾向が強い。


・どの学校段階でも、保護者から「励まし・応援」などの働きかけを受けている子どもは、将来の目標や行動力などを持っている傾向が強い(「あてはまる」の比率が高い、15~30ポイント差)。一方、「何でも口出し」という働きかけを受けている子どもは、「自分でできることは自分でする」の比率が低い。

・どの学校段階でも、ふだんからさまざまな活動を行っている保護者の子どもほど、挑戦する気持ちや行動力を持っている傾向が強い(「あてはまる」の比率が高い、5~10ポイント差)。
 

【参考文献】
*ベネッセ教育総合研究所「子どもの生活と学びに関する親子調査2015」より一部抜粋掲載
http://berd.benesse.jp/shotouchutou/research/detail1.php?id=4848

 

フィンランドの学校がこう変わる!

2016年8月中旬に新年度がスタートしたフィンランドの総合学校
(1年生~9年生/7~16歳)
今年から10年に1度のカリキュラム改正が実施されることもあって、国内外で注目を集めています。

日本でもプログラミング教育が導入されることなどは報道されていますが、欧米では「科目別教育が全廃」など誤報が続き、混乱が見られています。駐日フィンランド大使館では、フィンランド外務省が作成した記事をもとに、新年度から始まった新しいカリキュラムのQ&Aを作成していますのでこちらのサイトをご確認ください。

 

【出典先】*フィンランド大使館、東京より

http://www.finland.or.jp/public/default.aspx?contentid=350772

フィンランド基礎教育の豆知識

1.フィンランドの義務教育は、子どもが7歳になる年に始まり、9年間の
  義務教育を修了後に終わります(遅くとも子どもが17歳になる学年度
  に終了)。未就学児を対象にしたプレスクールも1年間、すべての子ど
  もに通う権利があります。
2.授業料、教材、文房具のすべてが無料で配布されます。
3.生徒には毎日、無料の給食が与えられます。
4.1日の授業時間は1~2年生で5時限まで、それ以降は7時限までと定め
  られています。1時限45間の授業です。
5.全国的な試験は実施していません。
6.授業日数は1年間で190日
です。8月中旬から新年度が始まり、5月末に   
  終わります。約10週間の夏休みのほか、秋休み、クリスマス休暇、2月
  にスキー休みがあります。
7.フィンランドではほぼ全員の子ども(99.7%)が基礎教育のシラバスを
  修了し、総合学校から卒業します。
8.教師は人気の職業です。2014
年にヘルシンキ大学の入学試験を受けた
  教師志望の受験者のうち、合格したのはわずか9%でした。
9.1~6年の教師は教育学の修士号、7~9年の教師は専門教科の修士号
  を取得しています。

【参考文献】
*フィンランド大使館、東京公式ホームページ「最近の出来事・お知らせ」 2016/08/31より一部抜粋掲載
http://www.finland.or.jp/public/default.aspx?contentid=350772
*フィンランド共和国 教育文化省公式ホームページ
http://www.minedu.fi/OPM/Koulutus/?lang=en

Education System in Finland

The welfare of Finnish society is built on education, culture and knowledge. The flexible education system and basic educational security make for equity and consistency in results.
The Finnish education system is composed of:
・nine-year basic education (comprehensive school) for the whole age group, preceded by one year of voluntary pre-primary education
・upper secondary education, comprising general education and vocational education and training (vocational qualifications and further and specialist qualifications)
・higher education, provided by universities and universities of applied sciences

Learning pathway

In Finland, pre-primary education, basic education and upper secondary education and training, complemented by early childhood education and before- and after-school activities, form a coherent learning pathway that supports children's growth, development and well-being.
The Finnish education system has no dead-ends. Learners can always continue their studies on an upper level of education, whatever choices they make in between. The practice of recognition of prior learning has been developed in order to avoid unnecessary overlapping of studies.
Students' opportunities to progress from one level of education to the next is safeguarded by legislation. Both general and vocational upper secondary certificates provide eligibility for further studies.
Higher education is offered by universities and universities of applied sciences. Both sectors have their own profiles. Universities emphasise scientific research and instruction. Universities of applied sciences adopt a more practical approach.
Adult education is provided at all levels of education. Adults can study for a general education certificate or for a vocational qualification, or modules included in them, take other courses developing citizenship and work skills, or pursue recreational studies.

Education policy in Finland

One of the basic principles of Finnish education is that all people must have equal access to high-quality education and training. The same opportunities to education should be available to all citizens irrespective of their ethnic origin, age, wealth or where they live. Education policy is built on the lifelong learning principle.
The basic right to education and culture is recorded in the Constitution. Public authorities must secure equal opportunities for every resident in Finland to get education also after compulsory schooling and develop themselves, irrespective of their financial standing. In Finland education is free at all levels from pre-primary to higher education. Adult education is the only form of education that may require payment.
The key words in Finnish education policy are quality, efficiency, equity and internationalisation. Geared to promote the competitiveness of Finnish welfare society, education is also seen as an end in itself. The broad lines of Finnish education and science policy are in line with the Europe 2020 Strategy.
Decisions on the contents of legislation on education and research are made by the Parliament based on government proposals. The Government and the Ministry of Education and Culture, as part of it, are responsible for preparing and implementing education and science policy.

【フィンランドの教育政策】日本語訳

フィンランドの教育の基本原則の1つは、すべての人々が質の高い教育と訓練に平等にアクセスできることです。民族の起源、年齢、富、または彼らがどこに住んでいるかにかかわらず、教育に対する同じ機会がすべての市民に利用可能であるべきである。教育政策は生涯学習の原則に基づいています。
教育と文化に対する基本的な権利は憲法に記録されている。公的機関は、フィンランドのすべての居住者が義務教育の後でも教育を受け、財務的地位にかかわらず、自分自身を発展させるための平等な機会を確保しなければならない。フィンランドでは、初等教育から高等教育まで、あらゆるレベルの教育が無料です。成人教育は、支払いが必要な唯一の教育形態です。
フィンランドの教育政策のキーワードは、質、効率性、公平性、国際化です。フィンランドの福祉社会の競争力を促進するために、教育はそれ自体で終わりと見なされます。フィンランドの教育と科学政策の幅広いラインは、欧州の2020年戦略に沿ったものです。
教育と研究に関する法律の内容に関する決定は、政府の提案に基づいて議会によってなされる。政府と教育文化省は、その一部として、教育科学政策の準備と実施を担当している。

The Race for Talent World Talent Ranking 世界人材力ランキング 2017
フィンランドは第5位!日本は第31位 アジアでは最下位!


スイスのローザンヌに拠点を置く国際経営開発研究所(IMD)による2017年度の「世界人材調査(IMD World Talent Report 2017)」は同研究所の「世界競争力レポート」における300項目あまりの指標の中から、教育、労働市場などに関する約30項目を抜き出し、改めて「(人材への)投資と育成」、「(人材を引き付け、つなぎとめる)魅力」、「(人材の供給に向けた)準備性」の3つに整理し、世界63カ国・地域を格付けして2017年5月31日に発表しました。アジアでは香港が第12位、シンガポールが第13位でした。日本は従業員教育では世界第5位、従業員の継続雇用は世界第2位で高い水準になっていますが、教育への公的支出が第56位で、女性の労働参加は第45位、企業幹部の国際経験は第63位、語学力は第59位、有能な経営者の潤沢さは第58位、生活コストは第58位といずれも劣位にあります。一方、フィンランドは、教育開発投資が第4位(日本は第18位)で、企業が求める人材の供給能力は第5位(日本は第48位)と世界トップレベルです。

【出典先】*IMD WORLD COMPETITIVENESS CENTER「世界人材調査(IMD World Talent Report 2017)」より一部抜粋して掲載
https://www.imd.org/wcc/world-competitiveness-center/

世界報道自由度ランキング
フィンランドは第2位!

国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(RSF/本部パリ)は、2019年「世界各国の報道自由度ランキング」を発表しました。日本は前年と同じ67位。経済的な利益が優先され「多様な報道が次第にしづらくなっている」と指摘しています。

全体の傾向についてRSFは「記者への憎しみが暴力となり、恐怖を高めている」と指摘し、クリストフ・ドロワール事務局長は「恐怖を引き起こす仕掛けを止めることが急務だ」と訴えています。ランキング対象の180カ国・地域のうち「良い」か「どちらかと言えば良い」状況にある国は前年の26%から24%へ減少しました。トランプ大統領が批判的メディアを敵視している米国は48位に順位を下げ、日本と同様「問題のある状況」と指摘しています。世界第1位は3年連続でノルウェーで、第2位にフィンランド、第3位がスウェーデンが続き、上位3位までを北欧諸国が占めています。政府が独立系メディアやインターネットへの圧力を強めているとしてロシアは149位に下がり、中国も177位に下落。北朝鮮は最下位を脱して179位となりました。
日本は2010年には第11位でしたが、次第に順位を下げて、2017年は第72位でした。

【出典先】*国際ジャーナリスト組織「国境なき記者団」(RSF、本部パリ)2019年4月18日発表より一部抜粋して掲載

© 2016 NPO,Finland method Human Resource Development Institute 

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